「眠れる森の美女」第1幕より
ローズ・アダージオ
中村春奈 大枝将也 大川航矢 池本祥真 秋元康臣
バレエの演目や、ディズニー映画としても有名な「眠れる森の美女」。待望のオーロラ姫(中村春奈)が誕生し、盛大なお祝いが開かれます。リラの精と5人の妖精たちが集まる中、招かれなかった邪悪な精カラボスは怒り狂いオーロラ姫に呪いをかけます。「オーロラ姫は16回目の誕生日、指に針が刺さって死ぬでしょう。」善良なリラの精は約束します。「死ぬことはありません、100年の眠りの後、王子様の口づけによって目を覚ますでしょう。」今回踊るのは、16歳の誕生日を迎えたオーロラ姫に4人の王子たち(大枝将也 大川航矢 池本祥真 秋元康臣)が求婚する場面です。
「コッペリア」第3幕より
グラン・パ・ド・ドゥ
飯田朝世 八幡顕光
コッペリアは人間そっくりな人形と、それに恋をする青年の話です。舞台はポーランドの農村。変わり者の人形職人が作った人形コッペリアは人間にそっくりで、村のみんなも人間だと勘違いするほど。青年フランツ(八幡顕光)も、スワニルダ (飯田朝世)という恋人がいるのにコッペリアに夢中です。嫉妬したスワニルダは友人たちと一緒に人形職人の家に忍び込みコッペリアに会いにいきますが、 人形職人が帰宅してしまいさあ大変。今回踊る場面では、コッペリアが人形だったと分かって、 フランツとスワニルダがめでたく結婚する場面です。
「ジゼル」第2幕より
グラン・パ・ド・ドゥ
盆子原美奈 秋元康臣
伯爵のアルブレヒト (秋元康臣)は、身分を隠し、生まれつき体が弱い村娘ジゼル(盆子原美奈)と恋仲になります。しかし、ある日アルブレヒトの身分がばれて、さらに婚約者がいることが判明。ジゼルは発狂し命を落としてしまいます。結婚を前に死んだ娘は妖精ウィリとなって夜な夜な姿を現し、通りかかった男を誘って死ぬまで踊らせると言われています。今回踊る場面では、アルブレヒトが墓地を訪れ、ウィリとなったジゼルと出会います。ウィリたちはアルブレヒトを踊り殺そうとしますが、心優しいジゼルはアルブレヒトを守り助けようとするのです。
「海賊」第2幕より
グラン・パ・ド・トロワ
涌田美紀 大川航矢 大枝将也
物語は、海賊船が難破し、3人の海賊たちが浜辺に打ち上げられるところからはじまります。ギリシア人の女性メドゥーラ(涌田美紀)は、友人たちとともに奴隷市場で売られそうになりますが、海賊コンラッド(大枝将也)に助けられ、二人は恋仲になります。しかし、海賊同士で仲違いが始まり、メドゥーラは再びさらわれてしまいます。果たしてコンラッドとメドゥーラの運命やいかに…? 今回踊るのは、メドゥーラたちを救出したコンラッドが、メドゥーラと、そして忠臣アリ(大川航矢)と共に嬉しそうに3人で踊る場面です。
「くるみ割り人形」第2幕より
グラン・パ・ド・ドゥ
秋山瑛 池本祥真
クリスマス・イブの夜。主人公クララの家では多くの客人を招いたパーティーが開催されています。クララはクリスマスプレゼントにくるみ割り人形(池本祥真)をもらいます。その人形が夜中に目覚め、ネズミの王様と戦ってさあ大変。クララはネズミの王様に靴を投げつけてくるみ割り人形の命を助けます。魔法が解けて王子の姿になったくるみ割り人形。助けてもらったお礼に、王子はクララをお菓子の国へといざないます。今回踊るのは、お菓子の国で王子と女王である金平糖の精 (秋山瑛)がお礼に感謝の踊りを披露する場面です。
Ballet "Promenade"
Promenadeはフランス語で「お散歩」という意味です。私がプロムナードに込める思い。
それは、舞台を観に行くまでに感じる期待やワクワク、
舞台後の余韻に浸りながら帰る道。
そんな、舞台の前後も大切にしながら、
寄り添える公演にしたいと思い、
このように名付けました。
Ballet Promenade公演のきっかけ
Ballet Promenadeは2020年に第一回目を迎え、
「より身近にバレエを感じる公演」をテーマに開催したバレエ公演です。
きっかけは、ドイツミュンヘンにて開催された公演に私が出演したことが
すべての始まりでした。小規模な(200人規模の劇場)バレエ公演でしたが、ダンサーは一流で観客との距離感がとても近い印象の公演でした。
観客の雰囲気は、私が想像するお客様とは全く違うことに衝撃を受けました。バレエの観劇スタイルは女性はドレスアップ、男性はスーツという印象でしたが、それとは全く真逆で、劇場に犬を連れてきて散歩がてらバレエを観るようなとてもナチュラルなお客様が多い印象を受けたのです。
バレエはこんなにも身近なのだと衝撃を受けました。
終演後は「楽しかったね」と会話しながら笑顔で帰っていくお客様を見て、余韻に浸りながら帰る時間も大事にしたいと感じました。
この経験を活かし、私は帰国後日本でプロのバレエダンサーを集めて「Ballet Promenade」の舞台開催が実現したのです。
Ballet Promenadeの特徴
"小さな劇場" × "粒ぞろいの一流"
まず、この舞台の売りは何と言っても"ダンサーと客席の距離の近さ"です。
ダンサーの息遣いが聞こえ、肉体が目で見えるほどわかる。
これは大きな劇場では味わうことのできない贅沢な空間で、
まさに"臨場感"と言えます。
次に、ストーリーの解説や見どころをダンサーが説明するところです。
バレエは言葉のない世界。
ここで言葉を発するのはとても珍しいことなのです。
「ここが難しい!」、「ここは注目してみてほしい!」など
ダンサー自身が説明をすることで、
より親近感を感じられるのもこの公演の特徴と言えます。
最後に、出演者についてです。
本公演の趣旨に賛同し集まった、
国内外のシーンを牽引する粒ぞろいのダンサーと、
経験豊富な演奏者がそれを彩る新鮮な生演奏で、
自信を持ってお送りいたします。
特にお越しいただきたい方々
バレエが大好きなお客様はもちろんですが、
バレエを一度も観たことのないお客様にも
楽しんでいただけたらと思っています。
「興味はあるけど難しそう」
「どんな格好をして観に行けばいいかわからない」
「ふらっと観に行くものではない」
「バレエは特に高額そう」・・
そう思っていらっしゃる方には特にお越しいただき、
身近さを実感頂きたいです。
各所工夫を凝らし、今までバレエと触れたことのないお客様に、
"そっと寄り添える"バレエ公演にしたいと考えております。
散歩道で見かけるかわいいお花や、新しく見つけたカフェなど、
日常を過ごす上での小さな発見を楽しむような、
そんな身近なバレエ公演でありたいと思います。
飯田朝世